「仕事がつらい、辞めたい・・・」
「人間関係に悩んでいる・・・」
「看護師を辞めたらどうなるんだろう・・・」
今回は、こういった悩みに対処する方法を答えます。
筆者は、看護師経験10年です。
新人の頃は、毎日のように看護師を辞めたいと思っていました。
職場を異動し5年目からは、教育係として1~3年目看護師を育てる役割を担っていました。
100人以上の新人を教育した筆者が、辞めるか悩む人に関わった経験、結果を踏まえて対処法を説明していきます。
辞めるor続ける判断基準3
- 自分の努力次第でどうにかなるものか
職場の先輩がこわい、失敗ばかりで嫌になる等々・・・
辞めたい理由は、それぞれあると思います。
辞めたい理由となる問題は、自分で解決できるのか、それとも自分では変えられないことなのか、考えてみてください。
例えば、職場の先輩がこわいのは、変えられません。
命を預かる仕事上、多少気の強い人が多くなりがちな職業です。
組織風土にもよりますが、外科は特にきつい言い方の人が多い印象があります。
どうしてもこわい人にパワハラを受けていること。
その時に辞めるのは、一つの選択肢になり得ます。
恐ろしい先輩が辞めるか異動してくれるのが最も良いですが、不思議とそのような人は長く居続けるものです。
一方で、自身が失敗するのが嫌になることは、失敗を繰り返さないように努力することで、変えられます。
また、同じ失敗を繰り返さないように努力できる人は、その姿を見てくれる人がいます。
自分の努力次第で変えられることであれば、変える努力次第で働き続ける意欲が湧くかもしれません。
- 心身が健康か
辞めたいほど悩むということは、心身ともに疲弊しています。
自分が思っているよりも、ぼろぼろになっているかもしれません。
とくに真面目で頑張り屋な人ほど、自分で自分を追い込んでしまいがちです。
心と体の健康が損なわれていないか。
かなり頑張っている自分を、まずは認めてあげてください。
その上で、まだ頑張るのか、他の道を探すのか。
自身の心身の健康よりも大切な仕事など、ありません。
いい意味で、変えの利く職業なのです。
- 職場は自分を守ってくれるか
自分がつらいときに、職場の上司や同僚はどう立ち振る舞うかが続けるポイントとなります。
例えばインシデントを起こしたときに、当事者を責めるのは良くありません。
なぜその事故を起こしたのか、改善点はあるのか、一緒に振り返るのが良い職場です。
そうでなく、事故を起こした当時者を責める、叱責する、遅くまで残らせてレポートを書かせる、そういった職場は続ける価値があるでしょうか。
筆者は、いっそ職場を変えてしまった方が、自分がポジティブに成長する機会が得られると考えています。
辞めたあとの生き方 友人の例2選
- 1年目の冬に適応障害の診断で2か月休職、辞職。再就職先の病院で夫と出会い結婚へ。
筆者の同期の友人です。
一生懸命働く子でしたが、要領の良いタイプではありませんでした。
精神的に病んでしまい、一時的に休職しました。
友人はそのまま復帰することなく、1年目の3月に辞職しました。
その後、2年目となる5月頃、新しい職場に就職したと聞きました。
さらにその1年後、新しい職場で出会った看護師の先輩と結婚するとのこと。
時間的にゆとりのある職場で、のびのびと働けていると、笑顔で話しています。
- 3年目で「向いていない」と辞め、ワーホリで語学留学のためカナダへ。
筆者の後輩で、こまかなミスを繰り返す子がいました。
たとえば、勤務交代前に環境整備をきちんとせず、患者のベッド周りが散らかった状態で夜勤者へ引き継ぐなどです。
確認をおろそかにしたことで、かなり指導が厳しい先輩に、ナースステーションで怒鳴られたことがあります。
泣きながら反省しますが、その後も同じような内容で厳しい指導を受けていました。
叱られ、反省することを繰り返しながら、いろいろとあった後輩は3年で看護師を辞めました。
「私は看護師には向いていないかもしれません。全然看護師と関係ない経験をしてみます。」と、楽しそうに話していました。
厳しい指導をされたことについてつらかったと話していますが、自分のことを振り返る機会をもらえたと、今では明るく話しています。
看護師を辞めても大丈夫な3つの理由
- 職場は星の数ほどある
病院、クリニック、訪問看護ステーション、老人保健施設、企業、健康診断、等々、職場は星の数ほどあります。
新卒で入職した職場に対して、せっかく入職したのにと思う人もいるかもしれません。
筆者もそう思い、職場に3年しがみつきました。
ただ、今思うともっと広い視野をもって周りを見渡してみた方がよかったなと思います。
- 看護師資格は強い
国家資格を持っていることで、全国どこででも働くことができます。
看護師として働くことができる素養を有している意味であり、資格は一生なくなりません。
たとえ今の職場を辞めたとしても、またどこででも働くことができるのは、かなり強みです。
- 自分に合う働き方が必ずある
一度働いてみた上で、自分に合う働き方を考えることができます。
たとえば、外科よりも内科の雰囲気の方が合っている、時間の流れがゆったりした施設の方が働きやすい、夜勤がない働き方がいい等々・・・
向いていないと感じる場所は辞めて、自分が働きやすいと思えるところを探した方が、楽しく働けます。
職場を辞めるデメリット
職場を辞めても大丈夫とはいえ、良いことばかりではありません。
デメリットも挙げていきます。
- 給料がなくなる
次の職場を探す前に辞めてしまうと、一時的に給料が0円となります。
貯金があれば良いですが、なければすぐさま辞めると生活が大変です。
失業保険で数か月生きていくことはできますが・・
辞める前に、転職サイトを見たり、次の自分の生き方を考えることをおすすめします。
- 2年未満で辞めると社会的信用が得られにくい
当院の面接担当者から話を聞いたことがあります。
担当者は、新卒で入って2年未満で辞める子は、なんらかの問題があるんじゃないかと勘繰ってしまうと話していました。
つまり、すぐに辞めちゃう人は雇いたくないな、と思われます。
次も看護師として働こうと思っている人は、理解しておいてください。
なぜ辞めたのか、きっと聞かれる機会があります。
聞かれたときにどう答えるか用意しておくことをおすすめします。
印象としてはマイナスとなるかもしれませんが、ある程度具体的に、正直に話した方が良いそうです。
たとえば、夜勤をしたら体調を崩してしまい働き続けることが難しくなってしまった、等・・
自分に合った仕事をしたい、自分で選んだ仕事は続けたいという意思を伝えられれば、大丈夫です。
- また看護師として働こうと思えるかが課題
筆者は、看護師となった以上、看護師として働いた方が良いと思っています。
働き方は人それぞれ合った方法はあると思います。
しかし、せっかく学校に通って取った国家資格ですから、活用しないと損です。
嫌な気持ちが根底にあって辞める人は、看護師として働くこともいやになってしまうかもしれません。
ただ、そこで少し考えてほしいです。
看護師にはいろいろな働き方があります。
普通のアルバイトをして働くのも楽しいと思います。
ただ、看護師も、楽しいですよ。
まとめ:職場は辞めても大丈夫、でも看護師を続けることはおすすめしたい
看護師を辞めたいと思う人は、少なくないと思います。
しんどいことが多い仕事です。
もし自分の力でどうにもできないようなら、私は辞めて良いと思います。
辞めたとしても、仕事も生活も、どうにかなります。
辞めた先に、楽しい経験や、良い出会いがある人もいます。
ただし、辞めるのであれば、次の仕事や生活の目星をつけてから辞めることもおすすめします。
上に記載したデメリットを減らすことができるからです。
看護師として働く以上は、どこででもどんな働き方でも選べます。
筆者は、せっかく看護師になったのであれば、どんな形であっても、看護師を続けることをすすめたいです。
筆者は10年間、しばしば辞めたいと思いながらも、続けてきました。
続けると、良かったこともあります。
あなたが、看護師をして良かったと思える瞬間があることを願っています。
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